「日本刀を相談したいけれど、どこを撮ればよいのか分からない」
写真相談に、専門的な撮影機材は必要ありません。スマートフォンで、安全に触れられる範囲を、明るく、全体と細部に分けて撮ることが大切です。
すべての写真をそろえなくても相談できます。固い鞘を抜く、柄を外す、錆を落とすといった作業はせず、今の状態を優先してください。
まず用意したい5種類の写真
- 刀全体
- 銃砲刀剣類登録証
- 鑑定書(お持ちの場合)
- 錆・傷・付属品
- 茎(なかご)・銘(すでに安全に確認できる場合だけ)
1. 刀全体は、鞘に納めたままでも構いません
最初に、刀全体が一枚に収まる写真を撮ります。鞘に納めた状態でも、全体の長さや反り、拵(こしらえ)の様子を確認する手がかりになります。
床や机の上など、刀を安定して置ける場所で、なるべく真上から撮影してください。背景は無地に近い方が輪郭を見やすくなります。
無理に鞘を抜く必要はありません。長く動かしていない刀や、状態が分からない刀は、そのまま撮影してください。
2. 登録証は、文字が読める明るさで撮ります
銃砲刀剣類登録証がある場合は、書類全体が一枚に収まり、記載された文字が読めるように撮影します。
照明の反射で文字が白く飛ぶときは、フラッシュを切り、窓からの光や室内灯が斜めから当たる位置へ少し移動してください。写真加工やフィルターは使わず、原本の色と文字が分かる状態で撮ります。
登録証は、刀剣そのものに対して交付される公的な書類です。文化庁は、登録を受けた刀剣類を所持・運搬・譲渡するときは、登録証と一緒に扱う必要があると案内しています。
登録証が見当たらず、未登録の可能性がある刀を発見した場合は、自分の判断で持ち運ばず、最寄りの警察署へ電話で連絡して指示を受けてください。
3. 鑑定書は、表紙と記載内容を分けて撮ります
鑑定書をお持ちの場合は、表紙と、作者・時代・分類などが記載されたページを撮影します。書類に折れや反りがあるときは、傷めない範囲で平らな場所に置き、文字へピントを合わせてください。
登録証と鑑定書は役割が異なります。登録証は適法な所持に関わる公的書類で、鑑定書は鑑定団体が審査した内容を示す書類です。
鑑定書がなくても相談できます。撮影のために新しく鑑定書を取得する必要はありません。
4. 錆・傷・付属品は「全体」と「寄り」を撮ります
錆、傷、欠けなど気になる箇所がある場合は、位置が分かる写真と、その部分へ近づいた写真を一枚ずつ撮ると状況を伝えやすくなります。
拵、鍔、刀袋、桐箱などの付属品がある場合も、一緒に撮影してください。箱書きや札が付いているときは、文字が読める写真もあると確認しやすくなります。
錆は紙やすりや研磨剤で落とさず、現状のまま撮ってください。見た目を整えるための作業が、状態を判断する手がかりを損なう場合があります。
5. 茎・銘は、すでに安全に見える場合だけ撮ります
茎(なかご)や銘は、作者や時代を考える手がかりの一つです。ただし、撮影のために固い柄を外したり、目釘を抜いたりする必要はありません。
すでに安全に外せる状態で、普段から扱い方が分かっている場合だけ撮影してください。外せない場合は、そのままで問題ありません。
茎の錆も落とさないでください。銘や時代を考えるための情報を損なう可能性があります。
スマートフォンで伝わりやすく撮る4つのコツ
明るい場所で撮る
日中の室内など、均一に光が当たる場所が適しています。強いフラッシュで反射するときは、角度を少し変えます。
刀を安定した場所に置く
手に持ったまま撮るより、床や机へ安定して置いた方が、手ぶれを防ぎやすくなります。刃や切先へ手を近づけないでください。
全体と細部を分ける
一枚ですべてを見せようとせず、「全体」「登録証」「気になる箇所」のように分けます。細部だけでなく、どの位置なのか分かる写真も残します。
加工せず、そのまま送る
明るさを大きく変える加工や色味のフィルターは避けます。撮影後は、文字のピントと写真の向きを確認してください。
写真だけで分かること、分からないこと
写真からは、登録証や鑑定書の有無、外観の状態、付属品、次に確認したい箇所を整理できます。実物を見せる前に、相談の入口をつくるために役立ちます。
一方で、写真だけでは真贋や正式な査定額を確定できません。刀身の細かな状態や書類との一致など、実物の確認が必要になることがあります。
株式会社明王では、写真を拝見したうえで、分かる範囲の見立てと次の手順をご案内しています。写真を送った時点で、売却の契約になることはありません。
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よくあるご質問
Q. 鞘が固くて抜けません。写真相談できますか?
はい。無理に抜かず、鞘に納めたままの全体写真をお送りください。安全に撮れる写真だけで構いません。
Q. 登録証や鑑定書がなくても相談できますか?
相談できます。鑑定書がなくても問題ありません。登録証が見当たらず未登録の可能性がある場合は、刀を持ち運ばず、まず最寄りの警察署へ電話で連絡して指示を受けてください。
Q. 錆びている部分は、きれいにしてから撮る方がよいですか?
いいえ。錆を落としたり磨いたりせず、現状のまま撮影してください。
Q. 複数の刀を相談するときは、どう撮ればよいですか?
刀ごとに全体写真と登録証を分けて撮り、写真の順番が分かるようにすると確認しやすくなります。安全に整理できない場合は、無理に動かさず、その旨を相談時にお知らせください。
出典・確認先
確認日:2026年10月12日
「家にある日本刀を売りたい。でも、何から始めればよいのか分からない」
最初に必要なのは、刀を磨いたり、すぐに持ち出したりすることではありません。登録証を確認し、現状のまま、安全に分かる情報をそろえることです。
この記事では、査定や売却の相談前に確認したい5項目を、順番にご案内します。
まずは、この5項目を確認してください
- 登録証:刀と一緒に保管されているか確認する。見当たらない刀は、そのまま持ち出さない。
- 鑑定書:あれば発行団体と記載内容を確認する。鑑定書がないだけで、価値がないと決めない。
- 刀の状態:錆や傷も含め、現状のまま確認する。自分で磨いたり、錆を落としたりしない。
- 写真:安全に撮れる範囲で、全体・登録証・気になる箇所を撮る。無理に鞘を抜いたり、柄を外したりしない。
- 売却方法:買取・委託・仲介の違いを知る。金額だけで急いで決めない。
1. 銃砲刀剣類登録証があるか確認する
日本刀の売却で、最初に確認したいのが「銃砲刀剣類登録証」です。登録証には、種別、長さ、反り、目くぎ穴、銘文などが記載されています。
文化庁は、登録を受けた刀剣類を所持・運搬・譲渡するときは、登録証と一緒に扱う必要があると案内しています。
登録証が見当たらない場合
まず、箱、刀袋、保管していた引き出し、相続関係の書類を確認してください。
それでも登録証が見当たらず、未登録の可能性がある刀を発見した場合は、自分の判断で持ち運ばず、最寄りの警察署へ電話で連絡し、指示を受けてください。その後、都道府県教育委員会等の登録審査へ進む場合があります。
登録証を紛失しただけの場合は、発行した都道府県の教育委員会等へ再交付を申請します。発行した都道府県が分からないときは、現在お住まいの都道府県の教育委員会等へ確認してください。
2. 鑑定書は「あれば」一緒に確認する
登録証と鑑定書は、役割が異なります。
- 登録証:その刀剣を適法に所持するための公的な書類
- 鑑定書:鑑定団体が、作者や時代、保存状態などを審査した書類
鑑定書があれば、表紙だけでなく、記載内容が読めるように写真を撮っておくと相談が進みやすくなります。
一方、鑑定書がないことだけで、価値がないとは判断できません。先に費用をかけて鑑定書を取得するべきかも含め、まずは実物や写真を専門店に見せて相談する方が安全です。
3. 磨かず、現状のままにする
錆や汚れが気になっても、市販の研磨剤、紙やすり、布などで刀身を磨かないでください。茎(なかご)も、錆を落とすことで銘や時代を判断する手がかりを損なうことがあります。
売却前にきれいに見せるより、手を加えず、今の状態を保つことが大切です。保管や手入れに不安がある場合は、作業を始める前に相談してください。
4. 安全に撮れる範囲で写真を用意する
写真相談では、次の写真があると状況を伝えやすくなります。
- 刀の全体
- 銃砲刀剣類登録証
- 錆、傷、欠けなど気になる箇所
- 鞘、柄、鍔、箱などの付属品
- 鑑定書(お持ちの場合)
無理に鞘を抜いたり、柄を外したりする必要はありません。特に、長く動かしていない刀や状態が分からない刀は、安全を優先してください。
写真だけで真贋や正式な査定額を確定することはできません。ただし、登録証の有無、次に必要な確認、実物を拝見すべきかどうかを整理する入口にはなります。
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5. 「早さ」だけで売却方法を決めない
日本刀の手放し方には、主に買取、委託販売、オークション仲介があります。
- 買取:売却までが比較的早く、受取額を先に判断しやすい
- 委託販売:買い手を探す時間はかかるが、刀に合う販売先を検討できる
- オークション仲介:出品先や時期、手数料を含めた判断が必要
どの方法が合うかは、作者、時代、状態、鑑定書の有無、売却を急ぐかどうかで変わります。「高く売れる」と断定する説明ではなく、手数料、期間、売れなかった場合の扱いまで確認して選ぶことが大切です。
日本刀の買取・委託販売・オークションの違い
迷ったときは、登録証と写真から始められます
日本刀の売却準備で大切なのは、急いで手を加えないことです。
登録証があるかを確認し、刀は現状のまま、安全に撮れる写真をそろえてください。株式会社明王では、東京・神田の店舗へのご来社前に、関東から写真によるご相談を承っています。初回のご相談と、写真による概算のご案内は無料です。
写真を送った時点で、売却の契約になることはありません。写真だけでは正式な価格や真贋を確定できないため、まずは分かる範囲と次の手順をご案内します。
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よくあるご質問
Q. 登録証がない日本刀でも相談できますか?
相談できます。ただし、未登録の可能性がある刀を自分の判断で持ち運ばないでください。まず最寄りの警察署へ電話で連絡し、指示を受けます。登録証を紛失した場合は、発行した都道府県の教育委員会等へ再交付を申請します。
Q. 鑑定書がないと査定できませんか?
鑑定書がなくても相談できます。鑑定書の取得が適しているかは、刀の状態や今後のご希望を確認したうえで判断します。
Q. 錆びていても写真を送ってよいですか?
はい。錆を落としたり磨いたりせず、現状のまま、安全に撮れる範囲でお送りください。写真だけで正式な査定はできませんが、次に確認することをご案内できます。
出典・確認先
確認日:2026年10月12日
同じ「日本刀」という言葉の中に、驚くほど違う世界があります。
平安から安土桃山にかけて生まれた一振りと、江戸時代前期から中期に生まれた一振り。さらに江戸時代後期に生まれた一振り。見た目はよく似ていても、業界では「古刀」「新刀」「新々刀」と、別の区分として扱われます。
何が違うと思いますか?
——ここで答えに詰まっても、不思議ではありません。刀剣を扱い始めたばかりの人も、最初は同じです。
実物を前にすると、まず「美しい」と感じます。そして次に、こう思います。この美しさが、なぜこの値段なのか。何が違うのか。
分からなくて当然です。学校でも習わず、日常で触れる機会もほとんどありません。ただ、「古そうだから価値が高い」「新しそうだから安い」と見た目だけで決めてしまうと、あとで戸惑うことになります。詳しい違いは、別の記事で扱います。
資産として検討しているなら、なおさらです。情報が少なく、相場も見えにくい市場で、知らないまま決めた判断の結果は、自分に返ってきます。
この記事は、日本刀に「詳しくなるため」だけのものではありません。判断を急がないための記事です。
わからないまま決めない。そのために、いったん立ち止まる。それが、この記事の役割です。
こんな方のために書いています。
- 資産として日本刀が気になるが、何から判断していいか分からない方
- 相場や価値の付け方が見えにくいと感じている方
- 「儲かる」という話は聞くが、その根拠や注意点を確かめる材料がほしい方
日本刀の価値や選び方について、これからも一つずつお伝えしていきます。気になった点やご質問は、お問い合わせフォームからお寄せください。
※本稿は日本刀についての一般的な情報提供です。特定の刀の購入・売却や、値上がり・利益を勧めるものでも、約束するものでもありません。(株式会社明王)

このたび、弊社は「マーケティング世界会議2027」に出展いたしました。
会期中、弊社ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、
ならびに主催者・関係者の皆さまに、心より御礼申し上げます。
今回いただいたご縁を大切に、今後の活動につなげてまいります。

内藤忍さんが主宰する会員制の
投資家コミュニティ「資産設計実践会」にて、
弊社会長の櫻井が日本刀について解説しました。
日本刀についてお話しする機会をいただき、
内藤さんをはじめ、ご参加の皆さまに心より御礼申し上げます。
この記事では、日本刀を手放す際の代表的な方法である「買取」と「委託販売」の違い、
そしてどちらが自分に向いているかを判断するポイントについて分かりやすく解説します。
相続や整理で刀を手放すことになった方は、参考にしてください。
買取とは何か
買取とは、鑑定士がその場で刀の状態や価値を確認し、業者が現金でその刀を買い取る方法です。
契約が成立すればすぐに代金を受け取れる点が最大の特徴です。
- すぐに現金化したい人に向いている
- 複数の刀をまとめて整理したい場合に手間が少ない
- 市場価格の変動を気にせず、その時点の評価額で確定できる
一般に、買取価格は刀身の状態、銘(作者名の刻印)の有無や真贋、拵え(外装)の保存状態など複数の要素を総合して判断されます。
具体的な金額は現物を見なければ分からないため、断定的な相場情報だけを鵜呑みにせず、実際に専門家へ相談することが大切です。
委託販売とは何か
委託販売は、業者に刀の販売を依頼し、
買い手が見つかった段階で売却代金から手数料を差し引いた額を受け取る仕組みです。
買取に比べて売却までに時間がかかる一方、じっくり適正な買い手を探せるという特徴があります。
- 時間に余裕があり、納得のいく条件での売却を目指したい人に向いている
- 希少性の高い一振りで、専門の愛好家に届けたい場合に適している
- 販売価格や手数料の条件を事前に業者としっかり確認する必要がある
委託販売は「傾向として」買取よりも最終的な手取り額が高くなる可能性がある一方、
必ず売れる保証はなく、在庫として保管される期間が発生する点も理解しておく必要があります。
どちらを選ぶべきか
選択の目安は「時間」と「確実性」のどちらを優先するかにあります。
- 急ぎで現金化したい、相続手続きと合わせて早く整理したい→買取が向いている
- 相場を見ながら納得できる形で手放したい、思い入れのある一振りを大切に扱ってほしい→委託販売が向いている
いずれの方法でも、事前に複数の専門業者へ相談し、鑑定内容や条件を比較することが後悔しない売却につながります。
相続や処分時に知っておきたい手続き
日本刀は「銃砲刀剣類所持等取締法」に基づき、都道府県教育委員会が発行する登録証が必要な美術品として扱われます。
相続によって刀を取得した場合は、相続の事実を知った日から20日以内に、
刀がある地域を管轄する都道府県教育委員会へ「所有者変更届出書」を提出する必要があります。
登録証が見当たらない刀を発見した場合は、無登録のまま所持し続けると法律上の問題になり得るため
速やかに所轄の警察署へ相談してください。登録手続きの詳細や文化庁が定める基準については、
教育委員会の窓口で確認できます。手数料など細かな費用は都道府県の定めによるため、事前に窓口へ問い合わせることをおすすめします。
売却方法を決める前に、まずは登録証の有無と現物の状態を専門家に確認してもらうことが、安心できる取引の第一歩です。
個別の鑑定・ご売却のご相談は、専門スタッフが承ります。
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「相続した刀に古刀と書かれていた」「新刀と新々刀は何が違うの」——日本刀を手にした方が最初にぶつかる疑問のひとつが、この時代区分です。この記事では、古刀・新刀・新々刀それぞれの意味と、時代区分と価値の関係についての基本的な考え方が分かります。
古刀・新刀・新々刀とは何か時代区分の全体像
日本刀は制作された時代によって、大きく「古刀(ことう)」「新刀(しんとう)」「新々刀(しんしんとう)」の三つに区分されるのが、刀剣の世界で一般的に用いられている分類です。おおまかな目安として、平安時代から安土桃山時代の終わり頃(慶長年間、1596年頃)までに作られたものを古刀、そこから江戸時代中期の天明年間(1781年頃)までを新刀、それ以降明治初期の廃刀令(1876年)頃までを新々刀と呼ぶのが通例とされています。
これらの区分は制作年代のおおまかな目安であり、境界年代には諸説があることも知っておくとよいでしょう。
古刀ー日本刀の源流とされる時代
古刀は反りの深い優美な姿や、時代を経た独特の地鉄(じがね、刀身の鍛え肌)が特徴とされ、
日本刀の源流として位置づけられています。ただし「古い時代のもの=価値が高い」と単純に判断できるわけではありません。
同じ時代の作でも、保存状態、銘(作者名の刻み)の真贋、傷や研ぎ減りの有無などによって評価は大きく変わります。
古刀に分類される刀を所有している場合でも、時代区分だけで判断せず、
専門家による現物確認を経ることが欠かせません。
新刀・新々刀ー時代とともに変わる姿と技術
新刀は、社会が安定した江戸時代に入り、刀剣の需要や用途が実戦から儀礼・美術的な側面へと変化していく中で生まれた一群とされます。地鉄や刃文(はもん、刃部分に現れる模様)に、古刀とは異なる特徴が見られる作も多いといわれています。
新々刀は、江戸時代後期に古刀の技法を見直そうとする動きが起こる中で生まれた一群とされ、姿や鍛え方に古刀への回帰的な傾向が見られる作もあると紹介されることがあります。いずれの時代区分についても、断定的な特徴だけで判別することは難しく、あくまで一般的な傾向として理解しておくのが適切です。
時代区分と価値判断ー鑑定書と現物確認の重要性
時代区分は刀の背景を知る手がかりにはなりますが、それだけで評価額が決まるものではありません。
実際の評価では、次のような点が総合的に見られる傾向があります。
- 銘の真贋や作者の技量
- 保存状態(錆、傷、研ぎ減りの程度)
- 公的な鑑定書の有無(日本美術刀剣保存協会などの発行するもの)
- 市場での需要動向
そのため、時代区分だけを根拠に価値を判断するのではなく、必ず専門家による現物確認を受けることをおすすめします。
なお、相続などで日本刀を所持することになった場合、銃砲刀剣類所持等取締法に基づき、登録証(銃砲刀剣類登録証)が付いているかどうかの確認が必要です。登録証がない刀を発見した場合は、まず所轄の警察署に相談し、その後都道府県教育委員会が行う登録手続きを進めるのが基本的な流れです。手続きの詳細や必要書類、費用については都道府県の定めによりますので、文化庁や各都道府県教育委員会の案内を確認することをおすすめします。
時代区分はあくまで「日本刀を理解するための地図」のようなもの。
個別の価値判断や売却の可否は、必ず専門家による現物確認を経て行いましょう。
個別の鑑定・ご売却のご相談は、専門スタッフが承ります。
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日本刀は美術品であると同時に、歴史的な背景を持つ工芸品です。しかし市場には、真作と偽物が混在しているのが実情であり、一般の方が見た目だけで真贋を判断するのは非常に困難とされています。ここでは、日本刀の真贋を見極める際の基本的な考え方と、鑑定士が果たす役割について紹介します。
銘だけでは判断できない理由
刀の茎(なかご)には作者の銘が刻まれていることが多く、一見するとそれが真贋判定の決め手になりそうに思えます。しかし、傾向として銘だけを頼りに真贋を判断するのは危険とされています。というのも、著名な刀工の銘を模した「偽銘」が古くから存在し、江戸時代から現代に至るまで一定数流通してきたと言われているためです。
逆に、無銘であっても地鉄(じがね)の鍛え方や刃文(はもん)の様子から高い評価を受ける刀も存在します。銘の有無や内容だけでなく、刀身全体の質を総合的に見る必要がある点は、覚えておきたいポイントです。
地鉄・刃文・姿から読み取れること
鑑定士は、以下のような要素を複合的に確認しながら真贋や作風を判断していきます。
- 地鉄の肌合い(板目・杢目・柾目など)
- 刃文の形状や働き(匂・沸の様子)
- 茎の仕立てや鑨(やすり)目の状態
- 刀身全体の姿・反りのバランス
これらは写真だけでは判断しづらく、実際に手に取り、
光の当て方を変えながら確認することで初めて見えてくる情報も少なくありません。
そのため、真贋や価値の判断には、現物を専門家が直接確認する工程が欠かせないとされています。
鑑定士という専門家の存在意義
日本刀の鑑定士は、長年の研鑽を通じて刀工ごとの特徴や時代様式を学び、
数多くの現物に触れる中で目を養ってきた専門家です。真贋の判定だけでなく、
保存状態や研磨の要否、拵(こしらえ)との組み合わせなど、多角的な視点から刀を評価するのが鑑定士の役割だといえます。
「同じ銘の刀でも、状態や来歴によって評価は大きく異なる」というのは、この分野ではよく語られる考え方です。
一般に、真贋や価値の判断は一朝一夕にはできるものではなく、専門的な知識と経験の蓄積が求められます。
ご自宅に伝わる刀や、譲り受けた刀の扱いに迷われた際は、自己判断で結論を出す前に、信頼できる鑑定士や専門業者へ相談し、
現物を確認してもらうことをおすすめします。適切な鑑定を経ることが、
その刀が持つ本来の価値や歴史的背景を正しく知るための第一歩となるはずです。
個別の鑑定・ご売却のご相談は、専門スタッフが承ります。
ご相談はこちら
日本刀市場を取り巻く環境の変化
近年、日本刀への関心は国内だけでなく海外でも広がりを見せています。武道や歴史文化への興味の高まり、また美術工芸品としての評価の広がりを背景に、海外の愛好家や美術館関係者からの注目も傾向として強まっているといわれます。一方で、国内では所有者の高齢化や相続に伴い、蔵や実家に保管されていた刀が市場に出るケースが増えているとも言われています。こうした需給の変化が、市場全体の動きに影響を与えている一因と考えられます。
価値を左右する基本的な要素
日本刀の価値は、単に「古いから高い」というものではありません。一般的に評価の際に重視される観点としては、以下のようなものが挙げられます。
- 刀工の系譜や作刀時代(在銘・無銘の違いも含む)
- 刃文や地鉄の状態、姿の美しさといった鑑賞的な要素
- 保存状態(研ぎの状態、錆や傷の有無)
- 付属品(拵え、鞘、刀装具)の有無や状態
- 公的な鑑定書・登録証の有無
これらは互いに関連し合っており、同じ刀工の作であっても保存状態や付属品の違いによって評価が大きく変わることがあります。
市場動向はあくまで参考情報であり、個々の刀の評価はその一振りごとに異なるという点は、常に念頭に置く必要があります。
市場の傾向をどう受け止めるか
メディアや業界内で「日本刀市場が活発化している」といった話題を見かけることがありますが、これはあくまで全体的な傾向を示すものであり、特定の一振りが将来的に値上がりすることを保証するものではありません。骨董品や美術品全般と同様、日本刀の評価も時代の関心や需要の変化によって揺れ動くものであり、投資対象として断定的に語ることは適切ではないと私たちは考えています。
「なんとなく良さそう」という感覚だけで判断せず、まずは専門家の目で見てもらうことが第一歩です。
手元の刀を確認したいときは
ご自宅に伝わる刀や、相続で受け継いだ刀について「これはどのくらいの価値があるのだろう」と気になる方も多いのではないでしょうか。
しかし、写真や伝聞だけでは正確な判断は難しく、実際に現物を確認しなければ本来の価値を見極めることはできません。
錆や汚れを自己判断で手入れしようとすると、状態を損ない評価に影響することもあるため、まずはそのままの状態で専門家に相談することをおすすめします。
当社でも、経験豊富な担当者が現物を拝見しながら丁寧にご説明する機会を設けております。市場の動向を知ることは大切ですが、
最終的な判断はやはり一振りごとの実物確認が基本です。
ご家族の歴史とともにある一振りを、まずは落ち着いて見つめ直すところから始めてみてはいかがでしょうか。
個別の鑑定・ご売却のご相談は、専門スタッフが承ります。
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